会長および運営委員選挙のオンライン化に関して

日本大気化学会 会長 谷本 浩志
選挙管理委員会 委員長 竹川 暢之
運営委員一同
運営委員会では、これまで選挙制度の見直しや投票のオンライン化を検討してきました。選挙制度については抜本的な変更に踏み込むには学会員の皆様との意見交換及び合意形成が必要と判断し、今回(第12期)の選挙では変更しないこととしました。

一方、投票のオンライン化は主に選挙事務の効率化のために検討してきましたが、現況のコロナ禍においては、手作業による郵送や集計が必要な紙方式に代えてオンライン方式を導入することの必要性はますます高まっていると思います。

ここまでは2020年11月の会員集会でお伝えした通りです。その後、進め方の詳細を詰めていたところ、従来の細則通りにオンライン化を実現するのが困難であることが分かりました。事前検討が不足していたことは陳謝いたします。その一方で、現況および将来を考えると、この問題は先送りすべきでないと考えます。

以上の背景により、直接選挙の方式は変えずに投票のオンライン化が可能となるよう、細則および選挙手順の変更をご提案する次第です。今回の変更は学会運営をより良いものにすることが第一優先であり、選挙で特定の便宜を図る意図では決してないことを理解頂きたく存じます。

変更内容に関する資料は既に皆様にメールでお送りしておりますが、こちらからも取得できます。運営委員会で決議すればオンライン化のための細則変更は可能ですが、選挙は全ての会員に関係する重要事項なので慎重に進める必要があります。このため、2021年1月28日および2月5日に意見交換の場を設けました。また、メールでも個別にご意見を頂いております。これまでに頂いたご質問・ご意見を下記の通りQ&Aの形でまとめました。是非ご参照いただきますようお願い致します。

ご都合により意見交換会にご出席されなかった方、および資料を詳しくご覧になる時間が取れなかった方もおられると思います。このような事情も鑑みて、運営委員会における決議に先立ち追加の意見収集期間を設けたいと思います。年度末のご多忙の折に恐れ入りますが、ご質問・ご意見のある方は2021年3月10日(水)までに以下の問い合わせフォームからお送り下さい。よろしくお願い致します。

Web投票に関するQ&A

以下で、「主提案」とは資料p.5の2回投票方式、「他検討案」とは資料p.7の1回投票方式を表します。

1. 主提案の内容について

現行の紙選挙方式のやり方 (票の読み替え) は一般的にはあまり見られないとはどういうことか。

従来の方式では、会長次点以下の方の票を運営委員票に読み替えるという形をとっており、一定の意義はありました。しかしながら、一般的な投票では、開票結果に応じて票を読み替えるという操作はしていないと認識しています (例えば区長と区議会の同時選挙で、区長に落選した方の票を区議会に読み替えることはない)。そのため、今回調査検討したオンライン選挙では、このような方式は技術的にサポートされていない内容となっています。

資料p4の左側で、会長を指定できない技術的理由が理解できない。技術的には可能だが予算不足ということか。これに関連して、一人に対して、会長用と委員用の排他的ラジオボタンを付けても無理という理解でよいか。

研究者目線で考えると、多少の複雑なシステムはカスタマイズで対応可能かもしれません。一方、電子投票を実施する上では紙投票と同程度のプライバシーとセキュリティが重要です。少なくとも今回聞き取りをした複数の業者では、投票をできるだけシンプルにして製品化しているとのことで、仮にカスタマイズする場合には当学会の予算規模では賄えない金額になります。なお、会員の誰かがプログラムを作るという選択肢もあり得ますが、匿名性を保持し、なおかつバグの検証をするのは容易ではないでしょう。仮にバグがあったときの責任の所在も不明確になるので、持続的な方法ではないと考えます。

主提案における2回目の投票では、会長で落選した人へ票を入れることができるのか。その場合、これまでの「読み替え」は自動的になされないことを2回目 (運営委員選挙) のときに再確認すべきと思う。

入れることは可能です。会長の選挙結果によって運営委員の被選挙権者名簿も更新され、改めてその中から選ぶ (会長選挙結果はリセットする) ことを明示します。

主提案では会長選挙を先に行い、結果を開示した上で運営委員選挙を行うことになっているが、順番を逆にするという選択肢はないのか。

会長の被選挙権者よりも運営委員の被選挙権者が少ないため、会長→運営委員の順番の方がシンプルと考えています。また、運営委員を先に選んで開示した場合、その中から会長を選ぶという誤解を生じやすい(会長のみ被選挙権がある方を忘れてしまう)と懸念しています。(※本学会では、多くの方に運営委員を経験していただくために、運営委員の連続3選を認めていません。一方で、会長には運営委員経験豊富な方に務めていただく主旨で、そのような方にも会長の被選挙権を付与しています。この考え方は維持する方向で検討を行っています)

主提案と他検討案の違いを考える上では、どのような誤解を生じやすいかを明確にし、誤解の少ない方を選択することが大事なのではないか。

「主提案」は従来とは印象が異なりますが、Q1.3の点にのみ留意すれば、都度提示する被選挙者名簿に基づいて選挙する方式となり、誤解や追加説明が生じにくく、将来の期にわたり引き継ぎやすい、持続性がある方式と考えています。一方の「他検討案」では、一度で済む点に関してはこれまでの紙投票と一見似ていますが、かえって同時の2選挙にて同一者に投票してよいのかどうかに関する問い合わせ対応や、2種の被選挙人名簿がわずかに異なる点への注意喚起などが毎回必要になるなど、誤解をより生じやすい方式と考えています。また、一票の重みの公平性についても「主提案」方式のほうが優れていると考え(資料p.7参照)、本提案に至っています。

主提案では、会長選挙の結果が運営委員選挙に少なからず影響を与えると思われるが、この点についてはどのように考えているか。

ご指摘の通り、会長の顔が分かって投票する以上は、従来の選挙とは違う印象になるため、確かに影響はあります。ただその際に、会長に合わせて運営委員を選ぶという考え方だけでなく、かえってバランスよく多分野から運営委員を選ぶという考え方を持つ方もいらっしゃるかと思います。会長も運営委員も多数の被選挙権者から有権者が自由に選べる原則は変わりません。これらを総合し、会長の顔が分かって投票することの潜在的なデメリット (バイアス) と、Q1.5で回答した被選挙権者の区分等が都度明確化するというメリットを比較したとき、少なくとも現運営委員ではメリットの方が大きいと考えます。

2. 細則変更に関して

細則には、投票を2回行う旨は記載するのか。

方式の記述に際しては、広く読めるように、投票の回数までは細則に含めないこととしたいと考えています。細則には会長1名、運営委員5名の表記で十分と考えます。

方針には賛成だが、細則の変更は総会で採決した方がよいのではないか。

本学会では、細則変更を含めた各種決定事項は運営委員の決議によるとされています。他学会のように総会での採決を必須とすると、委任状の収集などで多大な労力を要します。とは言え、選挙のような重要事項をこのタイミングで変更することは慎重にしなければならないので、二回のオンライン説明会と意見収集期間を設けた次第です。

細則を選挙の直前に変えるのは民主主義の根幹にかかわるのではないか。

上記のQ2.2で回答した通り、その点は運営委員会でも大きな議論になりました。現運営委員が、自身が関わる選挙制度を変えることの問題点は十分に理解しております。一方で、今回の変更案では、被選挙権者の区分および選挙方式 (会員からの直接選挙で選ぶ) は変えておりません。学会運営をより良いものにすることが第一優先であり、選挙で特定の便宜を図る意図では決してないことを理解頂きたく存じます。

細則を一度変えることになるが、何等かの理由で、紙に戻すときはどうするか。細則を戻すこともあるのか。細則の変更は会員にとっては大きなことと感じる側面があるのではないか。

ご指摘の通り、細則を変更することは会員にとって重要と考えます。このため、Q2.2で回答したように説明会と意見収集期間を設けました。現時点では、再び紙に戻すということは想定しておりません。

将来的には選挙制度自体を見直すべきではないか。

Q2.3で回答した通り、今回は被選挙権者の区分および選挙方式は変えておりません。この点の変更 (例えば立候補制) は、以前に実施した選挙制度のアンケートでも大きな懸念が示された点でもあります。新運営委員が選挙制度改革を引き続き議論する際には、現運営委員での議論経過が確実に引き継がれるように責任をもって対処致します。

3. 実施について

業者から選挙の案内がメールで来るのを見逃したり、SPAMに行ってしまったり、消してしまったり、後から探しきれなかったりすることもあると思うのでフォローがほしい。投票に際して大気化学会の会員番号が必要ならその問い合わせも増えるので対策が必要ではないか。

ID・PWは会員番号とは別に選挙用に新たに発行されます。その通知メールは業者から送られますが、ドメインと件名についてはあらかじめお知らせします。その他の案内メールは原則として学会からお送りします。

今回の業者の方式は、投票終了日までであれば投票先を変更できるか。

一度確定したら変更はできません。

選挙の際に必要なIDは2回の選挙で共通か。2回目だけ投票する人がいても、無効にならないようにすべきである。

共通になります。2回目だけでも無効にはなりません。

2回目の投票率が下がる懸念があるのではないか。

現在検討している業者のシステムでは、投票率を随時モニターできます。もし投票率が低い場合には学会からリマインドを流すようにします。

海外会員についてはこれまでも投票していたか。今回オンラインにすることによってメリットは発生するか。

これまでは紙で投票頂き、事務局を介することで匿名性にも配慮された形をとっていました。それでもなお、オンライン化によって投票に参加する敷居とうひょうは下がることが期待され、メリットは大きいと思います。

4. 紙投票から移行措置・配慮について

選挙の公示はオンラインか、あるいは郵送されるのか。

オンラインで行います。

紙での選挙を希望する人がいる場合はどう考えるか (紙を希望する人はオンライン説明会にそもそも参加していない可能性が高い)。

紙とオンラインを併用するとトラブルの原因になりますので、方式は統一します。

オンライン投票できない場合の措置はあるか。過渡期には他の代替措置があってもよいと思う。

そのような場合もあるかもしれないが、コロナ禍によって一般にオンライン方式が社会に浸透し、みなさんのハードルも下がったように思われますので、代替措置は不要ではないかと思います。もしそのような要求があった場合にはオンライン投票のサポートを強化したいと考えております。

その他の意見・コメント

以下の意見・コメントについては確かに承りました。適宜対応致します。

  • 資料p.7の他検討案では、従来と同じ感覚で投票できないということが問題なのだと思う (同一者を2選挙区で書くかどうかなど、人により重みが違うことが問題)。
  • 主提案は良い案だと思う。
  • 資料p.7 他検討案も悪くはないが、主提案の方は誤解が少ないことは確か。
  • 他学会、例えば地球化学会での選挙方式では、理事選挙において推薦制があった上で、会長は直接選出ではなく「意向調査」としての投票を参考に理事で決定される (理事までを直接選び、会長は理事の互選となる)。本学会とは考え方が違うと理解している。
  • 今の本会の規模を考慮すると主提案の方法でよいと思う。仮に規模が大きくなると推薦制にするなどの変更が必要かもしれない。その場合には、選挙の直前の規約変更にはならないようにするほうが良い。
  • 比較的最近会員になった方にも、本会の選挙方針 (なぜ候補者を立てて選挙しないのか、など) の情報が伝わるとよい。
  • 細則の6名を選ぶという規定がいろいろと難しい。できれば1回で投票を済ませたいが検討次第である。
  • 事務委託をしている国際文献に問い合わせがいっても、対応できるようにしてほしい。

2021年02月17日
本会を賛助会員として強力にサポートしていただいております会社・団体・個人の皆さまをご紹介いたします。
賛助会員一覧
Special Contents -特設ページ-