日本地球惑星科学連合2008年大会 大気化学セッション
地球惑星科学連合大会の「大気化学」のセッションを開催しました
連合大会プログラム委員・大気化学研究会プログラム委員
齋藤 尚子、町田 敏暢、金谷 有剛、谷本 浩志、持田 陸宏
千葉の幕張メッセで開かれた日本地球惑星科学連合2008年大会の中で、2008年5月29-30日の二日間にわたり、「大気化学」レギュラーセッションを開催いたしました。「大気化学」セッションには、口頭・ポスター発表合わせて49件の講演申し込みをいただきました。今回は二回目の開催ということもあり、昨年度ほど積極的に講演申し込みを促さなかったためか、初回の昨年度 (71件) ほどの講演申し込み数を得ることはできませんでした。しかし、昨年度に引き続き「成層圏過程とその気候影響の新展開」スペシャルセッションと合わせて二日間で開催したこともあり、全体としてはこれまでの研究集会とほぼ同じ規模の参加者数で充実したセッションとなりました。口頭発表では、反応性気体およびエアロゾルに関するプロセス研究、各種モデルを駆使した物質循環・輸送に関する研究、アジア域、特に中国における大気汚染に焦点をあてた研究について、最新の研究発表が行われました。また、ポスター発表でも、広い会場で余裕のあるポスター配置ができ、多くの人が各ポスターに集まって活発な意見交換が行われました (表紙ページの写真)。二回の開催で、連合大会における「大気化学」の存在感を強くアピールすることができたように思いますが、「大気化学」セッションで扱う大気汚染等の大気環境に関する研究は社会的にもこれからますます注目される研究分野であるため、今後も継続的に連合大会という開かれた学会で最新の科学的知見を発表し続けることが重要であると思います。
今年は、「大気化学」セッション単独のアブストラクト集を作成して事前配布するなど、昨年の大会時の反省を活かした改善を図りました。しかし、一方で、口頭会場において質問者用のマイクがない、会場が狭くイス配置が悪いなどの問題は昨年から改善されていません。さらに、今回はポスター発表と口頭発表が違う日になってしまい、参加者にとって不都合な部分があったように思います。これらの問題については、個別のセッション内の対応では限界があるため、連合大会事務局へ改善を申し入れています。
来年度の連合大会 (幕張メッセ) の会期は5月16日(土)から5月21日(木)の6日間の予定です。連合大会における「大気化学」レギュラーセッションの存在感をさらに高めていくためにも、「大気化学」レギュラーセッションを昨年、今年と同じような規模 (二日間) で開催したいと考えております。連合大会全体の講演申し込み数が増えているため、ますます各セッションの時間割の確保が難しくなっています。次回も、多くの講演の申し込みをいただけますよう、改めてお願い申し上げます。
日本地球惑星科学連合2008年大会
●会期:2008年5月25日(日)-30日(金)
●会場:幕張メッセ 国際会議場
大気化学関係のセッション
5月29日(木) AM: SPARC口頭
PM: SPARC, 大気化学ともポスター
5月30日(金) AM, PM: 大気化学口頭
連合大会「大気化学セッション」の様子 2008年5月30日
大気化学セッションコンビーナ:町田敏暢(代表)、金谷有剛、谷本浩志、持田陸宏、齋藤尚子