日本地球惑星科学連合2010年大会 大気化学セッション
日本地球惑星科学連合2010年大会「大気化学」セッションの開催報告
セッションコンビーナ
入江 仁士、持田 陸宏、小池 真、遠嶋 康徳
幕張メッセで開かれた日本地球惑星科学連合2010年大会の中で、2010年5月27~28日の二日間にわたり、「成層圏過程とその気候への影響」セッションと連続して「大気化学」セッションを開催いたしました。サイエンスセクション制の導入に伴い、今大会では「大気海洋・環境科学」セクションの中の一つのセッションとして開催されました。口頭発表では、大気中の二酸化炭素やメタンの動態研究、各物質の発生源推定や物質循環に関する研究、大気質に関する研究、エアロゾルの特性や黄砂に関する研究について、最新の研究発表が行われました。ポスター発表でも、多くの人が各ポスターに集まって活発な意見交換が行われました。
「大気化学」セッションには、口頭・ポスター発表合わせて48件の講演申し込みをいただきました。「大気化学」セッションの開催規模は連合大会の中でもかなり大きく、過去四回の大会(2007~)で「大気化学」の存在感を強くアピールすることができたように思います。しかし、初回71件、二回目49件、三回目63件に比べると、残念ながら今大会の講演申し込み数は多くありませんでした。会員の皆様に対して実施しているアンケートからも、「大気化学」セッションの参加者が「少ない」と感じている方が多数おられるようです。今大会は気象学会とほぼ連続開催になってしまったこと、口頭発表とポスター発表を同日に開催することができなかったことなどの日程上の問題もありますが、関連する内容の講演をまとめたことで、各人が自分の研究に近い内容の発表の時のみ参加する傾向にあることも一因かと考えています。プログラム編成についてはアンケートでも賛否両論ありました。連合大会という開かれた学会でセッションを開催するメリットを最大限活用し、会員以外の方にも大気化学研究会のセッションに参加していただいて大気化学分野の新たな発展につながるように、今後のセッションの枠組みやプログラム編成を考える必要があると思います。来年度の連合大会の会期は5 月22 日(日)から5 月27 日(金)の6 日間の予定です。来年度以降もセッション数は増加傾向になると予想され、ますます各セッションの時間割の確保が難しくなると考えられます。今年度は4 コマ(午前午後各2 コマ)をギリギリ確保することができましたが、来年度は今年度以上の講演の申し込みをいただかないと1 日4 コマの確保は難しいと思われます。来年度も今回までと同様の規模で開催するために、多くの講演の申し込みをいただけますよう、改めてお願い申し上げます。
大気化学セッション
口頭発表セッション
日時:2010年5月28日(金) 9:00-17:00
会場:幕張メッセ国際会議場 (〒261-0023千葉市美浜区中瀬2-1)
2F 201B号室
ポスターセッション
日時:2010年5月27日(木)10:00-19:30 コアタイム 17:15-18:45
会場:コンベンションホール